華家
-HANAYA-
好きなものを好きな時に
No.317
NOVEL,A3!,十左 2017.10.03
#両想い #ラブラブ
れに笑って、手始めにと額にキスを降らせた。「アンタが好きだって言ってくれんなら、結べなくてもいい………
NOVEL,A3!,十左
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れに笑って、手始めにと額にキスを降らせた。
「アンタが好きだって言ってくれんなら、結べなくてもいい……」
「くすぐってぇ」
「キスしてないところあったらダメなんだろ」
額に、まぶたに、眉に、頬に、そっと髪を避けて耳に、十座は口唇を落としていく。くすぐったさに身をよじる左京の名を呼んで、ありったけの愛情を注いだ。
「ん、ぁ……」
「前から思ってたが、アンタ耳も弱いよな、左京さん。……サラサラの髪の毛、こうやって耳にかけてキスをすると、色っぽい声出してくれる。可愛い」
「かわ……三十路の男に言う言葉じゃねーぞ」
「本当にそう思うんだから仕方ない。普段隠れてるとこは弱いって言うけど、本当だな」
ニ、と口の端を上げる十座の瞳に情欲の炎を見つけ、左京はぞわりと肌をあわ立たせる。こんなふうに男の顔を見せておきながら、キスが下手だなんてのたまう高校生の、アンバランスさ。
「てめぇは本当にタチが悪いな……」
左京は目元を覆い、長く息を吐く。可愛いなんて言われて嬉しいはずがないのに、この男相手にだけは心臓が跳ねてしまう。
「駄目っすか……?」
「駄目じゃねぇ、馬鹿」
それくらい惚れてしまったのだからしょうがないなともう諦めて、十座の背中に両腕を回した。
一日の終わり、夜の始まり、結べなかった茎の変わりに視線と舌と愛の言葉を絡めあって、確かめる。甘い甘い、キスの味。
#両想い #ラブラブ