華家
-HANAYA-
好きなものを好きな時に
No.423
NOVEL,A3!,千至 2019.04.15
#両想い #ラブラブ #千至 #誕生日
先輩と後輩として出逢って、ちょっといけないコトもして、劇団仲間になって、ルームメイトになって、疑似…
NOVEL,A3!,千至
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先輩と後輩として出逢って、ちょっといけないコトもして、劇団仲間になって、ルームメイトになって、疑似家族になって、少し前に恋人になったひとがいる。
MANKAI寮一〇三号室で、泊まりの仕事さえなければ嫌でも毎日顔を合わせる相手。どうしてこうなったのかは、きっとお互いがお互いにきっかけをなすりつけ合うだろう。素直になりきれない者同士、ある意味お似合いのカップルだった。
とにもかくにも、一緒に過ごす一〇三号室は、恋人同士のイチャイチャが繰り広げられている――なんていうことはなく、まあいつも通りの音が響くだけだった。
「だああっ、クソが!!」
至のスマホから聞こえる、音量を落としたゲームミュージック。地団駄を踏んでソファを蹴りつける足の音。そのすぐ傍で、千景の指がストロークの浅いキーを叩く音。チャイティーの入ったマグカップがテーブルとキスをして、コツンと音を立てる。
それは日常に違いなかった。
そして千景には、それが心地良くてしょうがない。
会社でのエリート面を存分に崩して、言葉遣いも汚く、いっそ千景の存在など忘れてさえいそうな至の日常が嬉しい。そこに自分がいることに、何の不思議も抱かない彼との空間は、とても心が和む。
この部屋が綺麗に整頓されていれば、だが。いや、整頓されていないのが日常なのだから、これでいいのかもしれない。
注意をすれば、その場しのぎでも片付ける(というか置き場所を変える)し、クリーニングに出すシャツも雑にでもちゃんとたたんで袋に詰め込んでいる。持っていくのを忘れるだけで。見かねて持っていってやるのも、もう何度経験したことかと、千景は頭の中で数え始めて諦めた。もう覚えていないのだ。甘やかしたらいけないと思いつつ、自分でやった方が早いし確実だという、悪い性分。
そういうことが当たり前になってきて、最近はたまに自室でパソコンと戯れる。もちろん大事な〝仕事〟はアジトだったりバルコニーで片付けるけれど、ネットサーフィンやブログくらいは、この日常があふれる空間で楽しめるようになったのだ。
至は配信をやる時は事前に知らせてくれるし、何なら一緒にと誘ってくることも多くなった。
ここにいてもいいと思わせてくれるのが、千景は本当に嬉しかった。
「ああぁああまたドブッた!! この輩出率詐欺ってんじゃねーのかよ!?」
そう思わせてくれる張本人は、ソファの上で悪態をつき、ガシガシと髪をかき混ぜる。どうやらゲームのガチャ結果がまた悪かったようだと千景は嘆息し、至を振り向いた。色気も何もない。
「もう少し静かにドブれ茅ヶ崎。うるさい」
「これでも静かな方ですうー。っていうか静かにドブれってひどくないですか。ドブるの前提ですか、鬼」
「だってもう何十分そんななんだ。普通諦めないか?」
いくらつぎ込んでんだか、とため息交じりに呟けば、「出たノーロマン」と返してくる。出逢った当初からは考えられないくらいに、遠慮がなくなってきている。あのよそよそしい敬語使いはどこへいったのやらと、千景は口の端を上げた。
「イベ走りやすいとか以前に推しは完凸させたい……何なら変化前のカードも残しておきたい……せめてあと一枚来いよ……物欲センサー滅べ」
仰向けだった体をごろりと転がして拗ねる至。あんまり可愛くないなあと恋人相手に思うのは、背を向けられた寂しさと、推しとやらへの嫉妬が混じっているに違いない。
至とは恋人だからといっていつでもどこでもいちゃつくわけではない。寮では他の仲間もいるし、職場では言語道断、と、あくまで先輩後輩や劇団仲間としての距離を保っている――と思っている。
だけど二人きりの時くらい、もう少し恋人らしい会話を楽しみたいと思うのも本音だった。推しとやらに素直に嫉妬してもいいのか、構ってと言っていいのか、邪魔をしては悪いと我慢して放っておけばいいのか。初めてできた恋人という存在に、いまだに何が正解なのか分からずに戸惑う。
もちろん千景はそんなことを表には出していないつもりだが、おかげで何一つ解決しない。
「そんなに欲しいなら、咲也に頼んだら? 邪心ないからよく推し引いてくれるんだろ」
「まるで俺が邪心まみれみたいに言わないでください」
「事実だろ」
「ヒドス。まあ、でも……この時間ですしね。寝てるの起こしたら悪いし」
ごろん、ともう一度寝返りを打って、至は千景の方を向いてくれる。眉間に寄った皺は不機嫌そのもので、それは推しとやらを引けるまで直らないのだろう。
咲也の力を借りたらどうかと提案してみたものの、春組の年長側に属する彼らしい物言いで却下される。時刻は日付が変わる数分前。
「いくら咲也でも、まだ寝てないだろ。子供じゃないんだし。ああ、でも明日のバイト朝早いんだっけ?」
「あーそんなようなこと言ってましたね。寝てるわ絶対」
あーあ、とテンションの低い声を上げながら、至はフンッと腹筋で起きようとして失敗し、仕方なく腕で体を押し上げた。
「そこはせめて腹筋で起き上がれるようにしろ……」
「いや運動不足の引きこもりなんで無理。一瞬の努力はしました」
「一瞬の努力とは」
「俺の努力はこの指先にかけられています。そんなわけで先輩、ガチャ引いてくれません?」
そう言って、至はゲームのガチャ画面を開いたスマホを向けてくる。千景は目を瞬いて、首を傾げた。
「何がそんなわけ、なのかな。俺がお前の推しなんか引けるわけないだろ」
眼鏡を押し上げてふいとそっぽを向く。そんなに欲しいのなら引いてやりたい思いと、何が悲しくてライバルを引かなきゃならないんだという嫉妬が入り交じって、そっけない態度を取ってしまった。
恋人らしい会話がしたいと思いながら、正反対のことしかできなかった自分に嫌気がさす。そういう自分にさえ戸惑って、至を振り向き直すことができなかった。
「だっていくら頑張っても推しが来ないんですよ……先輩だって好きなスパイス売り切れてたら店ハシゴしてでも手に入れるでしょ? それと同じですよ。だから協力よろ」
「意味が分からないし次元が違う。確かに推しスパイスは何がなんでも手に入れるけど」
「推しスパイスとは。ねえ先輩、ほんと一回でいいので! ここちょっと押すだけでしょ。可愛い後輩……あ、や、こ、恋人の……おねだり、聞いてくれてもいいじゃないですか」
ツンと部屋着の袖を引っ張られて、床に座ったままの千景はソファの上の至をほんの少し見上げる。照れくさそうに恋人という単語を口にされて、撃墜された気分だった。予期しなかった至のデレに、眼鏡が音を立てて割れなかったのが不思議なくらいである。
「駄目ですか?」
「……そんなに欲しいの?」
「欲しいですよ……めちゃくちゃ好きなので」
恋人の口から発せられたと思うと胸が高鳴るが、それは自分に向けられたものではないと、千景はわずかに眉を寄せた。
「俺も邪心まみれだから、何を引いても文句言うなよ」
「俺の物欲センサー回避できれば問題ないはずです」
ニコニコと嬉しそうにスマホ画面を向けてくる至。千景の複雑な心情など気づきもせずにだ。
千景はスマホへと指先を伸ばし、十連のボタンを――押す前に、画面をスライドさせた。
「は? あ、ちょっ……」
そうして、スライドさせた次のガチャ画面で、十連ボタンを素早く押してやった。期間限定だか何だかは知らないが、その画面でしか引けないガチャだ。至が指定してきたものとは違う。
「先輩!」
「悪い、手が滑って」
それは真っ赤なウソだ。そんなにも欲しい物を手中に収めさせたくないという子供じみた嫉妬で、違うガチャを引いたにすぎない。が、千景を責めるように睨みつけたあとに、だ固唾を呑んでガチャの結果を待っている至を見ると罪悪感が押し寄せてくる。あとで魔法のカードを買って返そうと俯いたところへ、
「っっっしゃあ! キタコレ!!」
「は?」
至がスマホを握りしめてガッツポーズ。引いてほしかったガチャとは違うハズなのに、その喜びようはいったいどういうことか。
「先輩さすが! 俺の推し二枚引き!」
「ちょっと待て茅ヶ崎、お前が引きたかったの違うガチャだろ?」
ガチャ結果の画面を見せられて、確かに同じカードが二枚あることが確認できたが、千景は困惑した。至の顔に視線を移してみれば、したり顔で笑っていた。
「先輩ひねくれ者だから、普通にガチャ引いてくれないだろうなって思って、恒常ガチャの画面出してたんです。案の定、スライドして限定ガチャ引いてくれましたね」
ふふんと勝ち誇ったような笑みで見下ろされて、千景は眉を寄せる。まんまとハマッてしまったわけだ。
「お前な……」
「は~よかった、マジ俺の推し最高……かっこいい……」
ハメられたのは悔しいが、至が本当に嬉しそうに画面を眺めているのを見てホッと安堵もする。落ち込んだ姿を見るよりは、ずっといい。
「はぁ……まったく。よかったね、引けて」
「引いてくれたの先輩でしょ。愛してますよ、千景さん」
そう言って、至が唇にキスをくれる。千景は、それに反応できなかった。せっかくの恋人らしいキスなのに、その前にとんでもない爆弾を落とされてしまったせいで。
愛してると言われた。
恋人になってから今まで、そんなことは言われたことがないし、言ったこともない。ガチャで推しを引いてあげたことがそんなにも嬉しかったのだろうか。
至はその言葉をさほど重要なものには捉えていないようで、視線はずっとスマホ画面のままだ。
それでも、至から初めてその言葉をもらった。嬉しくてしょうがない。浮かれてしまうのを表に出さないように、千景はパソコンの電源を切って閉じる。今日はこの嬉しい気分のまま眠ってしまおうと。
「あれ、千景さんもう寝るんですか?」
「ああ……ちょっと疲れた。お前のせいで」
「さっきのチューじゃLP回復しませんでした? おやすみなさーい」
至は手をひらひらと振ってくる。彼はまだ眠らないつもりらしくて、再度ソファに横になった。
「おやすみ。ゲームもほどほどにしろよ」
はーいと聞こえてはきたが、聞き入れるつもりはないのだろうなと、千景は梯子に手をかける。時計の針を見れば、日付を越えて五分ほど。就寝にはかなり早いが、心が変に疲弊した、とベッドに上がり込んだ。
布団を被る前に見下ろしたソファの上で、至が何かに悶えるように震えていたけれど、きっと推しが推しで推しだったのだろうと寝転がり、大人しく眠ることにした。
「あれ、寮に電気がついてない」
平日いちばん始めの曜日、仕事を終えて帰ってきてみれば、いつも騒がしいほどの寮が、しんと静まりかえっている。二十時を回っているのに、電気すらついていないというのはどう考えてもおかしい。
千景は瞬時に周りに視線を走らせ、一緒に帰ってきた至を背にかばう。劇団に何かあったのならば、組織が関係している可能性がいちばん高かった。
「茅ヶ崎、下がって」
「いやいやそう来たか、ワロス」
緊迫した千景の声と対象に、至の方は気の抜けたコーラのようなものだった。
「え?」
「別にゲーム展開じゃないんで、大丈夫ですよ。ほら開けて」
「なんだそれ」
至は落ち着いている。どうもこの状況を把握しているようで、少なくとも彼がわけを知っているのなら、最悪の事態ではなさそうだと、今日の装備に仕込んだ武器に伸ばしかけた手を、いつものようにドアノブへと軌道修正した。
「千景さんおかえりなさい! ハッピーバースデー!」
ドアを開けた途端、寮の灯りがつき、パンパンとクラッカーの音がする。発砲済みクラッカーを構えた咲也にそんな言葉で出迎えられて、千景はぱちぱちと目を瞬いた。
「誕……生日?」
「おめでとうございます、先輩。忘れてたとかほんとウケる」
今日は四月十五日。千景の誕生日だ。そんなことはすっかり忘れていて、ここでもしっかりサプライズにハメられてしまったらしい。
「本人が忘れてるって、準備しやすいっすよね」
「千景は鋭いから、サプライズにならないかと思った」
「ワタシ思わずカレンダーにモザイクするとこだったヨ」
「小細工かな。まあモザイクでもいい気はするけど。……ありがとう、嬉しいよ」
春組のメンバーをはじめ、劇団の仲間たちに迎えられて、仕事の疲れもすっかり吹き飛んでしまった。
「千景、おめでとう……」
「あ、ああ……ありがとう、密」
素直にそう礼を言えば、密はなんだか嬉しそうに少し口の端を上げる。オーガストがあんなことになるまでは、そろって誕生日を祝ってくれていた、大事な家族のひとり。
「千景を祝ってくれる人、たくさん増えたね……きっと、喜んでる」
オーガスト、という音は発せられない。だけどそれでも、理解できた。じんわりと胸のあたりが温かくなるのを感じ、千景は頷いた。
ダイニングのテーブルには乗りきらないほどのごちそう。飾り付けられた壁や天井。普段はちょっと見られない高価な酒類。何よりも、団員たちの楽しそうな笑い声。
誕生日祝いにかこつけてただごちそうを食べたいだけだとしても、賑やかなこの空間がとても嬉しい。
欲を言えば恋人と二人っきりで過ごしたい思いもあるけれど、と至を探せば、万里と楽しそうに談笑していた。まあ二人きりになる機会は幸いいくらでもあるしと思い、先に着替えてこようと踵を返す。
「あ、あの、千景さん。今日お祝い言うの遅くなっちゃってすみません」
「とんでもない。ありがとう」
咲也に声をかけられ、にこやかに笑って返す。さっきまで忘れていたくらいだ、こうして祝いの会を開いてくれるだけで、充分に嬉しい。早いか遅いかなんて、関係がなかった。
「いや、ホントは日付変わったら部屋行ってお祝いしようかって言ってたんですよ」
「え?」
「イタルに却下されたネ~」
「咲也が、今日のバイト早いはずだからって。俺も学校があるだろうって言われた。夜更かしは禁物とか、アイツに言われたくない」
「あはは、オレ今日は早く帰ってきて準備したかったので、早めのシフト入れたんですよ。至さんそれで気を遣ってくれたんだと思います」
そんな会話が繰り広げられているけれど、千景は唇を引き結んで眼鏡を押し上げた。
「千景さん?」
「あ、ああ、いや、ごめん。先に着替えてくるよ」
そう言って自室に戻り、ラフな格好に着替える。
昨夜この部屋で、ガチャを引かされた。咲也に頼めばいいと言った提案を「起こすのは悪い」と却下したのも至だ。
だけど咲也たちは、誕生日を祝おうともしていたはずで、ほんの少し就寝時間をずらすことくらいはわけもなかったはず。
次の予定に響かせるような騒ぎ方はさせないし、日付が変わってすぐにというのも、サプライズとしては成り立つだろう。
それなのに、なぜ。
謎が解けないまま、みんなのところに戻る。謎を解いてもらおうと、至の方へと足を向けた。
「あ、じゃ、じゃあ俺も着替えてくるわー」
だが、万里と談笑していたはずの至はそれを察してか、避けるように千景とすれ違う。トンと肩がぶつかったけれど、引き留めて問い詰める気は起きない。なぜだか彼の耳が赤かったように見えて、気を取られていたのだ。
「おっ、主役のご帰還。おめっす」
「……ありがと。茅ヶ崎と何を話してたんだ?」
万里はジュースの入ったグラスを祝いに掲げてくれて、千景は至の出ていったドアの方を向きながら訊ねた。
「あ~、せっかくくっつけたのに、二人っきりでお祝いとかしたいんじゃねーのってヤツ。去年はまだそういうんじゃなかったんだろ、アンタら」
小さな声で囁いてくる万里に、言葉が詰まった。お互い暴露したわけでもないのに、万里には知られてしまっている。
「そういう気持ちがないわけじゃない。だけどみんながこうして当日に祝ってくれるのは嬉しいよ」
「ふぅん。じゃあ至さんの作戦は成功ってことか」
「作戦?」
「……言っていいのかなこれ」
「ぜひ聞きたいね」
万里は少し考え込んでから、ふっと笑った。至は、いったいどんな策を練っていたのやら。
「至さんさ、どうせ当日はみんなお祝いしてくれるんだろうから諦めてたんだってよ。でもいちばん始めは譲らないって。可愛いとこあんじゃん」
確かにここの団員はパーティー好きみたいだし、せっかく祝ってくれるのを無碍にはできない。二人きりで過ごしたいからなんて言ったらバレるに決まっている。至はそれを見越して、今日という日を二人で過ごすのは諦めていたらしい。
「え、いちばん始めって……」
「プレゼントもらったんだろ? 日付が変わってすぐクリアしたっつってたぜ」
「……あ」
カチリと、パズルのピースがはまったような気がした。
あの時咲也を呼ばなかった理由。すれ違った至の耳が赤かったわけ。そして万里のネタばらし。
カアッと顔の熱が上がった気がした。
〝愛してますよ、千景さん〟
あれは、軽い意味で発した言葉ではなかったようで。
プレゼントはモノとは限らない。だが何よりも強く印象に残る音とキス。今回は本当にハメられっぱなしのホレっぱなし。
「ホント茅ヶ崎は可愛いことするよね……」
「は~、千景さんもそんな顔するんすね。激レア。いや、至さんの前でなら珍しくもねーのかな」
万里にそう言われ、どんな顔をしているのだろうと気にはなるけれど、想像ができるようなできないような。きっと頬の緩みきった情けない顔をしているのだろう。自分がそんな表情をするようになるなんて、思わなかった。
だけど、悪くない。
惚れた相手からの特別なプレゼント。お礼もまだ言えてないなと、千景はスマホを取り出す。照れているのか、まだ部屋から戻ってこない至へと、メッセージを送信した。
〝茅ヶ崎、プレゼントありがとう、すごく幸せな気分だ。あと、金曜の夜から予定空けておいて。二人で過ごそう〟
程なく既読がついたが、察したからか返信は遅かった。
〝はい……あの、誕生日、おめでとうございます〟
〝もうアレは言ってくれないの?〟
〝今度! 今度……言います、から〟
〝楽しみにしてるよ〟
そうやり取りをして、スマホをポケットにしまう。
「万里、今こっそり撮った俺の写真、茅ヶ崎に送っといて」
口の端を上げて、千景はみんなの輪の中へ。
う~わ~バレバレ、という呆れとも愉快さとも取れる万里の声を、背中で聞いた。
万里から、とろけそうに優しい顔した千景の写真を送られた至が、部屋で声も出ないほど身悶えていたことなど、知る由もなかったけれど。
#両想い #ラブラブ #千至 #誕生日